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同人音楽の感想をつらつら書いています。現在は http://srn.xyz に移転しています。

Sound Online - HORIZON OF DAYBREAK / 艦これアレンジ

http://soundonline.info/HOD/ban_l.jpg



Title : HORIZON OF DAYBREAK
Circle : Sound Online
URL : http://soundonline.info/HOD/

昨年の中頃から始まった艦隊これくしょんブームは、同人界隈に新たな風を吹き込むと共に急速に浸透し、同人誌から同人音楽にも伝播した。
このHORIZON OF DAYBREAKもその中のひとつである。
Sound Onlineは矢鴇つかさの個人サークル。矢鴇は元々オンラインゲームであるラグナロクオンラインのBGMのアレンジを発表していて、その後主に東方アレンジ作品をリリースするようになり、現在はArte Refactのメンバーでもある。

艦隊これくしょんのBGMは公式Twitterでも発表されているように、アレンジは自由に行ってよいとされている。
まだメインストリームと呼ぶには数が少なすぎるが、有名サークルのIOSYSや、元アリスソフトのサウンドコンポーザー、ShadeがM3で艦これアレンジCDを頒布するなど、動きとしては着実に高まっている。ただ、問題点…ないし拡がりを妨げる要因として考えられるのはアレンジ元のBGMが少なすぎることだろうか。
ただそれはあくまでアレンジは、という話であって、実際には公式でも行われているように、「艦娘のテーマソング/イメージソング」という形で規模を拡大することができるだろう。

 ※余談だが、Gun-SEKIは同人界隈で活躍している。

矢鴇つかさの話に戻るが、彼はTsukasaという名義でDJMAXシリーズに参加していることもあり、音ゲー界隈でも名前が知られた存在である。

つい昨年にはKONAMIのゲーム、DDRに矢鴇つかさ feat. 三澤秋 名義で楽曲を提供したこともあり、より知名度が向上した。言うまでもなく、SOUND VOLTEXにも楽曲が収録されている。
KONAMIのゲームだけでなく、SEGAのmaimaiに、タイトーのGROOVE COASTERに、RayarkのCytusにも曲が収録されている。書き下ろしで参加しているのはKONAMIだけなので、KONAMI以外の音楽ゲームに参加する際は違う名前になるのかもしれない。
また上述の通り、Arte Refactのメンバーであり、アニメやPCゲームのBGM、キャラクターソング等の作曲も手がける。彼が一番深く関わっていたのは『境界線上のホライゾン』のキャラソンではないだろうか。

さて、CDの話題に入ろう。
HORIZON OF DAYBREAK、まさに暁の地平線である。なぜこのタイトルなのかはゲームをやっている人ならば分かるだろう(やっていなくとも公式サイトを見ればわかる)。
1曲目のBASEは母港BGMのアレンジ。それだけで既に「ベース」であるが、曲調も爽やかなドラムンベース(日本ではアートコアとも呼ばれる)にアレンジされている。洒落が利いた、まさにSound Online節のトラックだ。
5曲目、A2-Attackは夜戦BGMのアレンジで、原曲はロック調の、例えば伊藤賢治の楽曲を彷彿とさせる熱のあるBGMであるが、こちらは電子音で「ボス」をイメージさせるトラックに仕上がっている。ガバキックとまではいかないものの、重厚なキックとクラッシュシンバル、原曲メロディを損なわないウワモノ。ゲームサウンドというジャンルがぴったりの見事なアレンジである。
そして7曲目、表題曲Horizon of Daybreakは連弾ピアノが美しい、彼の持ち味が存分に発揮された多幸感に溢れる1曲。アルバム名を冠しているだけあってメロディアスで耳に残る曲だ。

艦隊これくしょんをプレイしていなくても十分に楽しめる作品になっている。
プレイしていれば原曲がわかるので更に楽しめるのは間違いないが、このCD単体でも非常にクオリティが高い。長年の東方アレンジで培われた実力が存分に活きている。