SubteAneisMusicA

同人音楽の感想をつらつら書いています。現在は http://srn.xyz に移転しています。

Poplica* - Poptrick / 東方アレンジ

http://poplica.info/lica_0001_banner_l.jpg


T
itle : Poptrick
Circle : Poplica*
URL : http://poplica.info

当ブログの最初の記事として投稿したい作品は、Poptrickである。
2012年5月27日、第9回博麗神社例大祭で初頒布。ジャンルは打ち込みを中心とした、今でこそテクノポップというジャンルで定着した曲調の音楽で構成されている。

なぜこのCDを最初の記事にしたのか…簡単である。ものすごく出来がいいからだ。Poplica*=TAK-skは現在酒井拓也という名前でArte Refactに参加している。

Arte Refactとは新進気鋭のアーティストが集結した音楽制作集団で、既に多数のアニメソングや、PCゲームのBGM、主題歌、アニメのキャラソン等々を発表している。
メンバーのほとんどが同人出身であるため、発足当初は東方アレンジCDも出していたし、今でも(例えば直近のC85でも)同人サークルとして参加もしている。
酒井以外のアーティストについても後に必ず触れることになるので、Arte Refactの話はここではあまり掘り下げないことにする。

さて、このCDは東方アレンジCDである。
メインアレンジャーはもちろんPoplica*、ゲストには親交の深いspctrm、隣人、Taishiが参加している。東方アレンジ界隈では名の知れたアーティストである。いずれ彼らの作品も記事にする予定。

上述のとおり、打ち込み系の音楽、と言ってもこのCDのメイントラックはボーカルトラックで、インスト曲は2曲しかない。
打ち込みと言えば思い起こされるのはテクノやトランスなど、踊るための音楽、普段からそのジャンルを聴いていない人にとっては「長い」音楽であるが、このCDの音楽はそうではない。どれもキャッチーで、聴きやすい。単に打ち込みと言ってもその表現幅は大きい。
なので、ダンスミュージックアレンジ、ではないのである。これはあくまでポップスのCDだ。

例えば3曲目、Zillion Lightsはキャッチーなメロディにしゃっきりとしたクラッシュシンバル、極めつけは高音高速バイオリンが乱れる凄まじくポップな、まさにアルバムタイトルに相応しい曲であるのに対し、7曲目、Resolutionは市松椿のボーカルに重厚なワブルベースが底に流れるというブロステップ風味な最新の流れをモロに受けた曲である。わざわざ「対し」などと接続したがどちらもキャッチーであることには変わりない。
CD全体のBPMは速めであると言って相違ない。しかし、6曲目、Ambiguは東方の世界観を彷彿とさせるエレクトロである。民族的なサウンドが多用され、それまでのCDの雰囲気とは打って変わって、ある意味ではキャッチーさから外れる。しかし、この6曲目がなければ、そろそろリスナーはそのポップさ、ポジティブさに食傷気味になるタイミングである。絶妙なところでspctrmの音楽の路線が活かされているわけだ。

また、魅力のひとつにボーカルメンバーの華やかさがある。
綾倉盟、めらみぽっぷ、itori、fi-fy、723の4名が参加している。各人とも名の通ったボーカリストである。それだけで手に取るのも十分理由となりえるメンツであろう。

Poplica*名義でCDが出たのはこれが最後である。
過去の作品ではキャッチーさをウリにした曲ではなく、アンビエント系の穏やかな曲も作っていた。得手の幅が広い、多才なアーティストであることは間違いない。これからの活躍も期待される。