SubteAneisMusicA

同人音楽の感想をつらつら書いています。現在は http://srn.xyz に移転しています。

立ち上げにあたって

同人音楽というジャンルは既にアンダーグラウンドの域を越え、その幅を(本来対極であるはずの)メジャーシーンに食い込む存在となった。

MIDIを使用した拙い規模であったこのシーンは、作曲という行動の敷居の低下に伴い、今では同人誌と並ぶ程度に認知されているのは、ここで言うまでもないだろう。
また、その活動拠点であった同人誌即売会の大きな発展により、元々歴史が浅い同人音楽というジャンルは比較的高速に成長を遂げたといって差し支えない。

僕は同人音楽というシーンが好きだ。
それ以外には、特にここの音楽を聴いている理由はない。
同人だからアーティストの本当に表現したいものがここにあるとか、同人であるからやれることがあるとか、そういうことはあまり考えていない。
そういうことも大事だ。それは間違いない。

しかし、昨今、このシーンは更にプロ/アマの境界があやふやになっていることは、今更表現するまでもない状態である。
「聴いてもらう」ことを意識した作品は無数にあるし、それに適ったクオリティを備えたものも増えた。つまり、「同人だから」という言葉が、徐々に効力を失いつつあるのだ。
信じたくない人は、信じなければいい。あくまで僕個人の意見である。
しかし同人音楽(という場面)は比較的プロに繋げようとする人が多いというのは前から言われていたことだ。同人誌は今でも同人誌という文化で生きているが、同人音楽は、より高みを目指す者が多い(この表現はもちろん同人誌を下に見た表現ではない)と言えばそうだし、いずれはこれ(音楽)でお金を稼げるようになりたい、ということに直結もする。

まあ、そんなことはどうでもよくて、僕は、本当は音楽が聴きたいだけだ。
それでいて、今でもマイナー志向が少し強いから、身近な人が聴いていないようなシーンの音楽が聴きたくなったから、この世界で音楽を聴いているだけだ。

僕がこの世界の音楽を聴き始めて、まだ数年しか経っていないけれど、少なくともこの界隈の音楽は、ちょっとは「聴いた」のではないかと思ったので、特に求められるまでもなく、ブログを立ち上げることにした。
幸い、同人音楽をひたすらレビューしているサイトというのは、それなりの数あるけれど、やはりまだまだ数は少ないのではないかと思う。特に調べたわけではないから、根拠もなにもないけれど。

最後に。もし、ここの記事を読んで、そのアーティストのCDを買おうと思ったら、是非駿河屋やK-BOOKSのような中古ショップではなく、正規の委託販売店で、新品を買ってみて欲しい。
同人音楽の魅力のひとつに、これは聴く側の勝手極まりない都合だが、1枚のCDが比較的安価、ということがある。
アルバム規模でも1枚せいぜい1500~1800円程度である。メジャーのCDに比べれば半分以下の価格でそれ以上の曲数を収録したCDがザラにある。もちろんサークルの規模によって値段は前後するが、1枚組であれば委託販売でも2000円を超えることは少ない。
同人音楽の発展、というより、未来のプロを養うためと思って、是非新品でCDを買って欲しい。あるリスナーからの、ささやかなお願いである。
中学生だったり、高校生であったりすると、金銭的な都合から、インターネットでファイルをまるごとダウンロードして済ませようとも考えるかもしれない。それも、一時的には僕は構わないと思う。しかし、もし近い将来、お金が工面できたら、手元にCDを残す喜びを味わってみてほしい。そこから発展して、即売会に参加して、この世界の音楽、ないし自分の音楽の世界を更に拡げて欲しい。

僕は大それたことを言えるほどこの世界のことを知らないけれど、間違いなく、同人音楽というフィールドは意外と広い。
そのフィールドでの知識を増やす上で、少しでも手助けできれば、リスナーとして、ブロガーとして格別の幸福である。